オフィススタイルのカジュアル化、またテレワークの推奨にも後押しされ、ビジネスシーンにおけるドレスコードの緩和が顕著な現在。大歓迎をもって受け入れられているその反面、仕事着と普段着のボーダーラインが曖昧になったことで、アイテム選びに頭を悩ませる多くの声を耳にします。品性や清潔感、誠実なイメージを損なわぬまま、堅すぎる印象を与えず、自身にとっても肩肘張らない心地いい服装となると、なかなか按配が難しいもの。そうしたお客様へご提案しているのが、10 年以上にわたって親しまれてきた紹介の一枚です。

まずオススメは、緻密な計算で描き出すシルエット。１枚で着てモタつかず、それでいて窮屈さのない自然なタイトフィットや、裾を入れてもタックアウトしてもバランスよく見える絶妙な着丈が、ロングヒットを続ける一番の理由です。加えて、タイドアップもノータイも美しくキマるワイドカラーも人気のポイント。そして前立てのないフレンチフロントとポケットレスがもたらすスッキリとしたルックス、高級感を添えるシェルボタン、手間隙を注いだ両サイドの丁寧な折り伏せ縫いなど、腕の立つ専業ファクトリーと叶えたこだわりの仕様が随所に。

さらにもうひとつ、好評を集める決め手がファブリック。本格ドレス仕立てとは打って変わり、カジュアルなムードを薫らせるデニムの採用です。とはいえ、無骨なワークシャツとは趣の異なる滑らかなライトオンス生地に、土臭さはありません。そこに施したウォッシュ仕上げによる程よいエイジングが、いい具合にこなれた佇まいを演出します。グレーのウールスラックス、ベージュや白のコットントラウザーズ、秋冬のコーデュロイパンツなど、あらゆるボトムスに似合う高い汎用性を発揮して、ウィークデーだけでなく休日にも。エレガンスやインテリジェンスとともに、ほんのりとヌケ感が漂う、まさしく今の時代にちょうどいいドレスシャツです。