キルティングアウターの王様、英国〈ラベンハム〉への完全別注で製作した「ケジントン」。その最大のポイントは、ブランド屈指の人気定番であるレギュラーフィットの「レイドン」を基に、スーツのジャケットが裾まで隠れるよう４cmほど長くした着丈にあります。発売は2016年。以来、シーズナルカラーや素材違い、また当連載のNo.05でも紹介したロングタイプなども好評を博し、これまで多くのビジネスパーソンを冬の寒さから守ってきました。

そして私たちの船出から半世紀を迎えた今年、いっそう特別なアニバーサリーエディションが登場します。表地には細番手の再生ポリエステル糸を高密度で織り上げた看板ファブリック、撥水加工のラブンスターを採用。そこに設立50周年を記念して誕生したオリジナルのチェックであり、スコットランドの国家認定機関であるスコットランド・タータン登記所にも公式に登録された SHIPS タータンを落とし込みました。ラブンスターへのプリントは日本初の試みとなり、取り扱い開始から30年間にわたる深い信頼関係があってこそ実現したプロダクトです。

また腰のハンドウォーマーは従来のパッチポケットに代わって、スラッシュ型へとリニューアル。スタイリッシュな印象が一段と高まり、より使い勝手よくアップデートしました。

加えて、共生地のジレ「ソーンハム」のほか、女性にはクロップド丈の「テイナム」をアレンジした一着、キッズ向けとしてフード付きの「クレイドン」も用意。さらに「ケジントン」と「テイナム」には、同様の色柄で彩ったウールキルトのバージョンもラインナップしています。

キルティングのホースラグをルーツとし、乗馬好きの故・エリザベス女王からも高く評価された〈ラベンハム〉。1969年の創業より、生まれ故郷のラベンハム村が位置する東イングランド・サフォーク州での自社一貫生産は現在も変わりません。この由緒ある名門とともに大きな節目を飾るコレクションをお届けできることは、じつに誇らしい限りです。